坂倉圭一/Keiichi Sakakura
プロジェクト概要
「Study:大阪関西国際芸術祭」では、「NISHINARI YOSHIO」の今後の仮想課題として、後継者問題に焦点をあて、数年に渡るプログレスなプロジェクトを立ち上げる。
近年、活動拠点である大阪市西成地域に急速に増えつつある在日外国人。かつて日雇労働者の街として全国各地から労働者が集まり、その中で繁栄してきた同地域の商店街は、労働者の高齢化、不況による失業など時代の変遷のなかでシャッター街と化していたが、ここ10年ほどで中国系・ベトナム系のカラオケ居酒屋や飲食店等が大量に入居している。また、少子高齢化による労働力不足が深刻化する日本において、技能実習生として来日する外国人も多く、西成区の居住者は増加傾向にある。ただ、同じ地域に生活する住民にも関わらず、旧住民とのつながりはなくその生活実態や背景を知る機会はほとんどない。そのような中で、彼/彼女らとの接点として「ファッション」はひとつの可能性があると考え、「NISHINARI YOSHIO」の服づくりワークショップを重ねることで、将来的にはブランドの共同制作者として活動を共にしていくことをめざす。
当初より美術家・西尾美也と地域の高齢女性との間で起こっていたズレがコンセプトとなっているブランドにおいて、在日外国人との文化や生活習慣の違いが地域の中ではネガティブな印象として語られがちだが、そのズレこそ重要なポイントであり、活動を通じて地域住民との間に起こるズレをきっかけにブランドの新たな展開に着手したい。
今回は、在日外国人とのプロジェクトに向けたリサーチを始動。彼/彼女らをモデルに新作コレクションの写真を「たんす」にて発表する。
イベント
ワークショップ「先代の柄を縫う」
「NISHINARI YOSHIO」が展開する商品には、昔からあるもの=「先代」がテーマになっているものがいくつかあります。それらのオリジナル図案を活用し、古着にアップリケや刺繍を施すことで、新たな価値を与えるオリジナルウェアを制作します。
日時:1/28(土)、29(日)、2/1(水)、3(金)、4(土)、5(日)、8(水)、10(金)、11(土)、12(日)16:00~19:00
会場:kioku手芸館「たんす」
持ち物:リメイクしたい洋服
参加費:500円(材料費込み)
*予約不要・出入り自由
*所用時間は各自の作業ペースによりますが、簡単なものであれば30分程度、選ばれるテーマによっては数時間かかりますが、途中で持ち帰ることも可能です。
*こちらで準備した古着から選んでいただくこともできます。ただし、レディースサイズのみとなります。
*2/8(水)~12(日)のワークショップは講師の体調不良により中止とさせていただきます。
アーティスト
NISHINARI YOSHIO(西尾美也 + kioku手芸館「たんす」)
会場