作品概要
本作品は2011年に国立新美術館のアーティストファイル展に出品するために制作した作品です。その当時私はベルリンに住んでおり、一時帰国で日本に帰るとき成田から東京までいつもバスを使っていました。そのときにベルリンの整然と並んだ建物と、東京のアジア的でバラバラな建物のファサードがとても気になり、スカーフという素材を使い表現できないかと考えたのが始まりです。実際の展示では600枚くらいのスカーフを繋げて床に置き、風を起こすことでゆらゆらとその大きな布が動くというものでした。ただ搬入当日は3月11日で、その後オープンは一ヶ月遅れでしたが展示を見た人たちは津波のように見えるという意見を多数いただき自身にとっては初めてアートいうものは何かを予見するものなのだと感じた転機になった作品でもあります。今回は天井から吊り下げて設置するという異なった視点で見ることができるのでとても楽しみです。
アーティスト
会場